元気なシニア、障害をお持ちの方のためのBAAN TAOロングステイプロジェクト:健康の維持・増進・回復のために
連載コラム「人間へのはるかな旅」第三部

■■第36回「プルメリアの伝説...その2」■■

2004/06/25


1995年11月 バンコク・ラチャダムリ
私は千穂と向かい合っていた。
「今回は色々とご迷惑をおかけしております」
「そんなことはいい。千穂、パ一ティ一の時間を1時間ずらす
 ことで、これから私も結構大変な作業をしなければならない」
「分ります、私がお手伝い出来ることがあるでしょうか」
「一つだけある、これをしてくれたら、後は全て私がうまくやる」
「何でしょうか、何でもやります!」
「それは本当だな?」
「本当です」

「それじゃ、私に抱かれてくれ」
「エッ私がですか?」
「そう、私も近々日本に帰る、千穂もいつか別な国へ行くことに
 なるだろう、今回が最後のチャンスだ、千穂を抱きたい、それが
 交換条件だ」
「えっでも奥様が....」
「そのことは言うな、もうこのパ一ティ一が終ったら、私と千穂は
 二度と逢うことはないんだぞ」

「私みたいな者をとてもう嬉しいのですが、でも奥様が...」
「そうだな、場所はこのホテルじゃまずい、オリエンタルかスコタイ
 でもとろうか」
「ええでも....」
「私が嫌いか...」
「いいえ、好きです、尊敬しています」
「それじゃ、その返事を待っている、時間変更の通知は書いておく、
 千穂がこの件をOKしてくれたら、すぐに出すよ」

数日後、千穂から電話があった。
「あのう、通知は出したでしょうか」
「あっ通知は出来あがっている、千穂の返事次第で今日にでも出す」
「あのう、お話があるのですが、今晩帰りにホテルに来ていただけ
 ないでしょうか。食事をレストランに用意しておきますが」
「食事はいいよ、千穂のホテルのメシじゃ高くて目の玉が飛びだして
 しまうからね、そんな気を遣わないで。とにかく9時頃に行きますよ」

実のところ、招待状は既に5時スタ一トで出していました。
千穂がどんな結論を出してくるか、私は結構楽しみだったのです。

ホテルに着いたのは9時、ロビ一で千穂と会います。
「どうだ、決心はついたかね」
「ええでも、奥様が...」
「そのことは考えないようにと言ったろうに、その他に何か理由があ
 るのですか?」
「ハイッ」
「言ってごらん」
「恥ずかしい」
「その理由次第では私も諦めるよ」

「実は私は・・・・・・・のです」
「エエッ」私は絶句してしまった。
「そうだったのか、それは悪かった、私の言ったことは忘れてくれ、後は
 心配ない、パ一ティ一の時間は5時からでいいよ」
「ごめんなさい、本当にすいません」
              (次回最終回に続く)






(このコラムの前シリーズのバックナンバーは現在整理中です。順次公開していきます。)

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